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18歳の女性未成年者でもインプラント治療って可能なの? (2)

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みなさま、こんにちは☺門真市萱島駅から徒歩3分の通いやすい歯医者 氏井歯科矯正歯科の院長の氏井公治です☺当院は、駅前でも駐車場が4台ございますので、お車でも来院しやすいです🚗私は口腔インプラント学会専修医であり、日々インプラントの研鑽を積んでおります。

18歳の女性未成年者でもインプラント治療って可能なの?(2)

https://ujiisikakyousei.com/blog/2022/02/27/18%e6%ad%b3%e3%81%ae%e5%a5%b3%e6%80%a7%e6%9c%aa%e6%88%90%e5%b9%b4%e8%80%85%e3%81%a7%e3%82%82%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%88%e6%b2%bb%e7%99%82%e3%81%a3%e3%81%a6%e5%8f%af%e8%83%bd/

(1)の続きです。

未成年者へのインプラントへの対応とし世界的にどう治療しているのか文献を調べました。

 

文献選択としてpubmedでキーワード、dentalimplant.children dentalimplant.youngpatientで検索し157件がヒットしました。この中からタイトルとアブストラクトで除外していきました。

またシステマティックレビューは見受けられませんでした

そのうちの4つの文献が今回の内容に該当しました

それぞれの文献について特に若年者のインプラント埋入時期について結論をまとめました。

2013年の成長期の子供における歯科インプラントでは若年者のインプラント治療はケースレポート等報告は限られておりまだ確立した治療法は存在していないとされております。また1998年ストックホルムで行われた若年患者のインプラントに関するコンセンサス会議では、成長および骨格発達が完了するか、またはほぼ完了するまでインプラントを配置すべきではないと合意したと記載がありました。少女では15歳、少年なら18歳でインプラントの埋入は可能であるが規格写真による評価が必要であるとのことです。

2014年の成長期の子供におけるオッセオインテグレーテッドデンタルインプラントでは明確なプロトコールはないがインプラントを埋入する一番安全な時期は成人期またはその近辺数年間の成長曲線の身長の連続的な測定値、または手指骨の化骨評価で可能である、考慮するべき点として歯列の状態、機能審美面、精神面が挙げられていました。

2016年の子供における歯科インプラントと長期的な成功のための総合的な視点では成長のプロセスとして上顎骨はまず横方向へ成長し12歳で終わる。その後15歳くらいまで前後方向への成長、最後垂直方向に成長し女性であれば18歳までほぼ完了するということです。ただし垂直的な成長は顔貌タイプの影響を受けて長径顔貌であればその後も成長が持続する可能性もあり埋入の時期に注意が必要ということです。

2015年の若年者のインプラント埋入に対する成長完了の決定法では13歳で審美領域にインプラントをした結果10年後天然歯とインプラントの歯頚ラインに差異が生じ審美的に障害が出たので成長が完了したと判断してから埋入することが重要である。

成長の完了の決定法として昔は手根骨を用いていたが現在は6ヶ月から1年の間隔をおいた連続的な頭部X線写真を重ね合わせ高さの変化がない場合完了したと考えられるとのことでした。またこの文献ではインプラントを埋入することのできる年齢は、女性では約17歳と示しています。

これらの文献をまとめると成長が完了するかほぼ完了するまでインプラントは埋入してはならず女性では垂直的な成長が完了する18歳で埋入が可能、ただし個々の成長があるので規格写真において一年間評価をし判断することが確実。また身長の変化、手根骨の化骨度、顔貌タイプにおいても評価することができるということが述べられておりました。ただしこれらの文献はケースレポート、先行研究レビュー等エビデンスレベル低いもので今後も長期的な研究を続ける必要があると感じました。

そこで日本における口腔インプラント学会ではどのような基準で行われているかガイドラインを調べてみると

ほぼ同じことが記載されておりました。ガイドラインは一つ以上のシステマティックレビューの結果を反映させたものでありより明確に埋入の時期を判断する材料となりました。

プロフィトの現代歯科矯正学よりこの二つの図はある女性の34歳から84歳までの上下顎骨の変化と成人期の上顎骨の平均的な位置の変化です。

ゆっくりですが究極的には一生歯の位置は変化し続け特に上顎は前下方に位置が変化していきます。

よって切縁ラインや歯肉のラインの変化に対して上部構造を再製作する可能性はありえると判断しました。

これらの文献より

私は垂直的な成長がほぼ完了した18歳の女性に対してインプラント治療をすることは禁忌ではない。

ただし、長径顔貌ではなく、過去数年の身長に変化がないことを条件とする。

より確実な診断のため半年に一度セファロ撮影をし重ねあわせを して垂直的にN-Me距離に変化がないことを一年間確認してから最終補綴物を装着する。

上部構造装着後でも再作製する可能性はあると判断しました。

この条件に適正か診断していきます。

3に続きます。

https://ujiisikakyousei.com/blog/2022/03/05/18%e6%ad%b3%e3%81%ae%e5%a5%b3%e6%80%a7%e6%9c%aa%e6%88%90%e5%b9%b4%e8%80%85%e3%81%a7%e3%82%82%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%88%e6%b2%bb%e7%99%82%e3%81%a3%e3%81%a6%e5%8f%af-3/

日本口腔インプラント学会専修医  氏井歯科矯正歯科 氏井公治

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