門真市 萱島駅すぐの歯医者、氏井歯科矯正歯科の院長 氏井公治です。
私は「JSOI口腔インプラント専修医」を取得しています。
本日のテーマは、
「歯ブラシの共有や歯磨き粉からむし歯や歯周病が感染するのでしょうか?」です。
通常、大人同士の間では歯ブラシや歯磨き粉の共有から
歯周病菌が感染する可能性は低いとされています。
歯周病菌に感染したからといって、必ずしも歯周病になるわけではありません。
ただし、自身の口内環境が健康でない場合は感染リスクが高まります。
また、はっきりとした理由は分かりませんが、
中学生以下のお子さんは家庭内で親と共有する歯磨き粉やコップから、
大人の歯周病菌に感染することはほぼありません。
一方で、むし歯菌については別の問題であり、家庭内で感染する可能性があります。
また、ご存知の方もいるかと思いますが、生まれたばかりの赤ちゃんは虫歯菌が存在しません。
ただし、歯が生え始める約6ヶ月頃から感染が始まり、
特に1歳6ヶ月から26ヶ月の間が感染しやすい期間になります。
この時期は、大人の唾液中の菌が感染源となる可能性が指摘されています。
例えば、以下のような具体的な行為が挙げられます。
・熱い食べ物を息で冷ましてからお子さんに食べさせる。
・大人が使用している箸やスプーンで子供に食べ物を与える。
こうした行為や、離乳食期から大人と同じ食事や飲み物を共有することで、
感染のリスクが高まるとされています。
現時点では、虫歯菌を完全に予防する方法は存在しません。
特に1歳6ヶ月から2歳6ヶ月の期間は、むし歯菌の感染に十分な注意が必要です。
そして、重要なのは、お子さんのむし歯予防には
親御さん自身の口腔ケアが非常に影響を与えるという点です。
親の口内のむし歯菌の数が多ければ、子どもへの感染リスクも高まります。
ただし、口腔内にむし歯菌が存在するからといって、必ずしも虫歯になるわけではありません。
もちろん、食器などを共有しない方が望ましいですが、
子育ては忙しい中で神経質になりすぎる必要はありません。
どれだけ注意しても、共同生活をしている以上、
全ての感染経路を防ぐことは難しいでしょう。
家族全員で、歯の問題があれば治療し、予防も含めた口腔ケアに取り組むことが大切です。
【むし歯予防のベストプラクティス】
口内のむし歯菌を完全に排除するのは難しいものの、
適切な口腔ケアによりその数を減少させることは可能です。
日常生活でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が重要です。
以下に、おすすめするむし歯予防の5つの要点をご紹介いたします。
①デンタルフロスの使用: 歯ブラシだけでなく、デンタルフロスを利用することも大切です。
②食習慣の見直し: 健康な食生活を心がけることは、むし歯予防に効果的です。
甘いものの摂取頻度を減らすだけでも改善につながります。
【参考情報】0歳からむし歯にさせない!おやつの3つのポイント
③野菜の摂取を増やす: 特に深い色のフルーツや葉物野菜は、
唾液中のカルシウム濃度を高め、酸を減少させます。
また、ビタミンCとビタミンDも健康な歯をサポートします。
④適度な水分補給: 口が乾燥すると歯垢が残りやすくなります。
特に甘い飲み物やアルコールは歯にダメージを与える可能性があるので、注意が必要です。
⑤歯科での定期的なクリーニング: 歯科医での定期検診とクリーニングは、
虫歯や歯周病の進行を早期に発見するのに役立ちます。
むし歯はう蝕とも呼ばれ、多くの人が悩む慢性疾患ですが、
実は最も予防しやすい疾患の一つでもあります。
歯科医院の定期検診を通じて、ご自身やご家族の口腔健康を維持するために最適なケアを行いましょう。
定期健診に通っていない場合や不安がある場合は、ぜひ一度当院にご相談ください。
お口の健康を誠心誠意サポートさせていただきます。
氏井歯科矯正歯科
インプラント専修医
氏井 公治