みなさま、こんにちは☺門真市萱島駅から徒歩3分の通いやすい歯医者 氏井歯科矯正歯科の院長の氏井公治です☺当院は、駅前でも駐車場が4台ございますので、お車でも来院しやすいです🚗私は口腔インプラント学会専修医であり、日々インプラントの研鑽を積んでおります。
今回は25歳の女性に対して保存不可能な奥歯を抜いた後に
骨治癒を十分に待ってからインプラントを埋入し
光学印象にて咬みあわせを回復し低侵襲で治療したケースについて
ご供覧させていただきます。
左下の7番目の歯の根っこに吸収が起こってしまい動揺し咬んだ時に痛みがある状態です。
根っこの周りを支える骨も吸収を起こしており患者様とご相談させていただいて
抜歯とさせていただきました。抜歯後の治療方法もご提案させていただきました。
このように最後方の奥歯を抜歯した場合
当院では3通りの方法をご提案させていただいております。
① 抜いた歯はそのままにしておく。
そのかわり上の7番目の歯が落ちてこない
ように67番目をインレーやクラウン、ワイヤーで固定をする
②5番目6番目の歯を使った延長ブリッジ
保険でできる方法でありますがシーソーのように常に6番目の歯に力がかかって
しまうため6番目の歯が割れたり周りの骨が吸収をおこすこともありオススメはし
ておりません。また何も悪くな歯を削ることにもなります。
③インプラントによる咬合回復
インプラント体を骨内に埋入することによりかみあわせを回復します。
隣の歯を削らない、負担がかからないため全体的に守られる、固定式
等メリットがありますがデメリットとして外科処置であることや治療期間
が長くなることが挙げられます。
入れ歯をいれる方法もありますがかなり小さな入れ歯になり飲みこんでしまうリスクや
どうしても後方に圧力がかかり痛みを生じやすいので当院では行っておりません。
今回のケースでは患者さんは③番目のインプラント治療を希望されました。
それでは診査に入ります。
このようにCT写真を見ると根の周囲に膿が溜まっておりました。
骨が溶けてしまい、インプラントを埋入するための十分な骨がありません。
いろんな考え方はありますが今回のケースでは一旦抜歯をして膿を綺麗に掃除をし
一旦クリーンな状態にしてから骨の治癒を待つことにしました。
骨がないときはGBRと呼ばれる骨を作る方法もあるのですが生体に対して侵襲が大きく
また自分の骨に置き換わるのにかなりの時間がかかります。
今回は部分的な骨欠損でしたので待つことで骨が回復すると考えて患者様と相談した上で
抜歯後半年治癒期間を置くことにしました。
3ヶ月後です。だいぶ骨ができ透過像がなくなってきました。
半年後です。十分に骨が回復しています。
このように無理して骨造成をしなくても待つことで骨が治癒するケースもあります。
粘膜も回復しています。
上の6番7番は落ちてこないようにワイヤーで一時的に固定しております。
インプラント体のシミュレーションです。
ストローマン BLT φ4.1 ✖︎10mm です。
インプラント埋入後です。
シミュレーション通り特に問題はありません。
この状態で3ヵ月間インプラント体が骨と結合するのを待ちます。
3ヶ月待時後被せ物の型取りに入ります。
今回のケースでは
光学印象と言ってデジタル技術で被せ物を製作することにしました。
利点としては
① 型取りがどうしても苦手なかたでも型取りができること
② 一本単位なら精度は従来の型取りに比べて精密なことが挙げられます
例として
左が従来のアナログによる型取りで右側がデジタルによる型取りです。
歯の噛む面は複雑な形態をしておりこのようにデジタルであれば細部まで
取り組むことができます。
まずインプラント体にスキャンボディというものを取り付けて
そこでデジタルにて型取りをします。
このようになります。
これを技工所にデーターとして送り
パソコン上でシミュレーションし
完成です。ジルコニアクラウンのねじ止めとしました。
装着直後です。特に問題はありません。
術後です。
今回のケースでは
①抜歯後6ヶ月きちんと待って骨が回復することを確認したこと
②光学印象で患者さんの型取りに対する負担を減らしたこと
から最小限の侵襲でインプラント治療をして咬合を回復することができたのではないかと
考えております。
今後も経過を見ていきます。
長文読んでいただきありがとうございました。
氏井歯科矯正歯科 氏井公治
日本口腔インプラント学会専修医